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「科学は万能ではない」

「この情報の発信者は、私ではありません。」 - Togetterまとめより。

真偽を確かめろと簡単におっしゃいますが、今あなたが真実だと思っていることは本当に真実ですか?科学は万能ではありません。
http://twitter.com/miyakawa228/status/421277559339237376
※強調は引用者

ここでひとつ、中谷宇吉郎博士に立ち戻りましょう。

 問題の種類によっては、もっと簡単な自然現象でも、科学が取り上げ得ない問題がある。これは科学が無力であるからではなく、科学が取り上げるには、場ちがいの問題なのである。自然科学というものは、自然のすべてを知っている、あるいは知るべき学問ではない。自然現象の中から、科学が取り扱い得る面だけを抜き出して、その面に当てはめるべき学問である。そういうことを知っておれば、いわゆる科学万能的な考え方に陥る心配はない。科学の内容をよく知らない人の方が、かえって科学の力を過大評価する傾向があるが、それは科学の限界がよくわかっていないからである。
中谷宇吉郎『科学の方法』P14

 世の中にはよく、科学者というものは、船が沈んだり、洪水が起きてしまったり、何か事故があったあとに出てきて、あれは原因はこうだった、ああだったということを、後からいう人間であって、ほんとうにその現場にいたら、やはり同じことだろうという人がある。気象警報を無視したり、分りきった治水策を実施しなかったりするようなことは、科学以前の問題であって、ここでは触れないことにする。本質的な問題としては、そういう非難は、ある程度まであたっている。しかしそうかといって、ちっとも科学を卑下する必要はない。科学というものには、本来限界があって、広い意味での再現可能の現象を、自然界から抜き出して、それを統計的に究明していく、そういう性質の学問なのである。
前掲書、P16・17

よくよく噛み締めておくべき所でしょう。
そもそもです。万能なる語はいかなる意味を持つのか、という問題もあります。たとえば、科学は万能であるという表現があった場合、それは具体的にどんな意味なのでしょうか。文字通りに何にでもという事を考えている人は、まさかおりますまい。

科学の方法 (岩波新書 青版 313)

科学の方法 (岩波新書 青版 313)