語と現象

未だ続く「メルトダウン」発言問題に関して - 妄想科學倶楽部
今もまだ、菊池さんのあの発言を論い続けている人々がいます。
私は、あの発言がなされた当時、twitterで書き込みを行い、菊池さんをフォローしていて、直接やり取りなどもしていました。その当時を振り返って言えば、菊池さんの発言を単純に論うような意見というものは、あまり価値が無いと思います。
菊池さんを批難する論者は、
メルトダウンなる表現―結びつき―Aなる現象
このような前提でもって、菊池さんが
Aなる現象が起きていないと主張した
と考えているはずです。しかしながら、実際には菊池さんは、
メルトダウンなる表現―結びつき―Bなる現象
と認識し、
Bなる現象が起きていないと主張した
のです。従って、多義的であるメルトダウンという表現を除いて、菊池さんを批難する論者の主張を、
菊池誠は、Aなる現象は起きていないと発言した
と表現すれば、それは当たっていません。何故なら、
菊池誠は、Bなる現象は起きていないと発言した
からです。
ですから、前者の解釈でもって菊池さんを批難し論い続ける人達は、ずっと的を外している、と言えます。
もし菊池さんの発言を批判的に検討するとすれば、それは、多義的であり定義がそれほど厳密になされておらず、しかもその語自体は知っている人が結構いた、という言葉について不用意に用いてしまった、という、語の意味への認識と用法について行うのが的を射たものであろう、と私は考えます。