2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

応用問題──診断と余剰発見

余剰発見の議論等について知っている事が前提です。 福島の検診では、細胞診は確定診断ではありません。手術しないと診断に至りません。 じゃあ、 余剰発見例は必ず過剰処置される と言ったほうが良いでしょうか。だって、余剰発見の必要条件は、確定診断さ…

《過剰診断》を《誤診の意味でのみ》用いるのだとしたら

もし、題のごとく考えるのだとすれば、私は次の質問を投げかけます。 高血圧や精神疾患方面におけるoverdiagnosisはどう捉えるのか overdiagnosisの議論は、何もがん検診に限定された話ではありません。がん検診以外の方面でも、overdiagnosisを誤診の意味で…

高野徹氏による余剰発見(過剰診断)割合の《推計》について──推計になどなっていない

先日、当ブログにおいて、こどもを甲状腺がんの過剰診断から守る医師の会に質問を投げかけました。 ↓質問先の会のtwitter twitter.com ↓質問した記事 interdisciplinary.hateblo.jp そこでおこなった質問を再掲します。 福島での集団甲状腺がん検診において…

『過剰診断(overdiagnosis)の定義と過剰手術(oversurgery)/過剰治療(overtreatment)の用法:病理医と疫学者の見解の差異』についての考察

※先に書いておきますが、1万5千字近くあります 福島における甲状腺がん検診まわりの議論の流れで、2021年に日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌に、過剰診断概念に関する特別寄稿が掲載された。 当該寄稿における主張の概要は次のようなものである。 病理医は過…

《こどもを甲状腺がんの過剰診断から守る医師の会》からの反応

interdisciplinary.hateblo.jp 上記の記事にて言及したこどもを甲状腺がんの過剰診断から守る医師の会から、twitter上でリアクションがありました。内容は次のようです。 1)当会に過剰診断に関する見解を求めている方がおられますが、わたしたちは過剰診断…

再び、《甲状腺がん検診をおこなうべきで無い理由》

もう何度も、題に書いたような事は論じていますが、少しずつ表現を変えたりしながら説明していくのも重要なのだろうと思います。 さて、甲状腺がん検診の話です。これまで言ってきたように、 甲状腺がん検診をおこなうべきで無い理由 は、 甲状腺がん検診の…

《こどもを甲状腺がんの過剰診断から守る医師の会》へ質問

twitter.com こどもたちを甲状腺がんの過剰診断の害から守ることを目的に結成された甲状腺専門医を中心とした医療者の会です。 もし関係者が見たら、次の質問に応えて頂きたいです。 福島での集団甲状腺がん検診において、overdiagnosisはどのくらいの割合で…

同い年

これが若い世代にある傾向なのかは判りませんけれど、20代以下くらいの人たちが同い年と言う場合、それは、いわゆる同学年や同年度生まれを指す事があるようです。もちろん、同学年なら同年度生まれとなる訳ではありませんので、単に同年度を指す、と捉えて…