Medicine is a science of uncertainty, and an art of probability.

http://d.hatena.ne.jp/aggren0x/20111214/1323856786

何となく気になったので調べてみた。
調べたのは、「an art of probability.」の部分がどう訳されているか。
※以下、引用元の修飾は外して引用する。強調・下線は引用者。

医療は科学に基づいた芸術である」(The practice of medicine is an art, based on science. Art の訳が難しいけど)
レファレンス オスラー名言集 - 身体・病気・医療の社会史の研究者による研究日誌 - Yahoo!ブログ

L.B.Lusted は彼の著書 "Introduction to Medical Decision Making(診断論理序説)"(1968)の冒頭に、Sir William Osler の有名な言葉である "Medicine is a science of uncertainty and art of probability(医学は不確定性の科学であり、確率の学問である)"(1950) と "One of the chief reasons for this uncertainty is the increasing variability in the manifestations of any one disease (この不確定性の主な理由の一つは、何れの疾患もそれぞれ症状について変化に富んでいることである)" (1930)を掲げている。
画像診断における診断論理とコンピュータ支援診断(PDF)

また、約一世紀前にWilliam Oslerは、“Medicine is a science of uncertainty and an art of probability”すなわち「Medicineとは、不確実なサイエンスであり確率のアートである」との格言を残している。
http://www.rad-ar.or.jp/03/03_news/pdf/12/News12_6.pdf (PDF) ※『薬剤師によるエビデンス・メイキングと薬剤疫学』

不確実性の科学・確率の技能(W. Osler, 1892)
臨床科学:その原理と実践─科学と人と法─(PDF)

次は「Science」と「Art」の理解である.ここで言う「Art」とは職人技のことであり,芸術のことではない.この問題を最も簡潔に,しかも正確に表現したのは William Oslerの次の言葉である.“Medicine is a science of uncertainty and art ofprobability.” 30) ,これは“Science is to decreaseuncertainty and art is to increase probability.”と言い換えることができよう.
麻酔科の本質(PDF)

医学は「不確実性の科学(science of uncertainty)であり,確率の技術(art of probability)」とされる(Osler、日野原)が、
ヘルスコミュニケーションの課題と可能性(PDF)

 William Osler氏も“Medicine is science of uncertainty and an art of probability(医学は不確実性の科学であり,確率の技術である)”と指摘するように,
リスクとベネフィットに関する情報の受け取り方|ホームケア クリニックのブログ

art(アート)って、語感が人によってばらつきそうで、色々解釈されそうですね。元々の文脈を把握してないと、特に門外の人には、具体的にどういった意味を込めて発言されたかが結構捉えにくいように思います。
哲学的な用法(リベラルアーツやら何やら)を踏まえると、学問分野、みたいに解釈出来るのかな、とも思いますが、事情に疎いのでよく解りません。

追記:別の視点からの指摘
http://d.hatena.ne.jp/houyhnhm/20111214/p1

100年くらい前の人の言を現代に解釈する、というのはなかなか難しいものがありますね。probability は、「蓋然性」辺りも良さそうな気がします。