「母数」
しばしば、twitterリアルタイム検索を「母数」で検索して眺める事があるけど。
きちんと統計学的な意味を踏まえて使っているものは、百に一つあるかどうか……これはなかなか。
何度も書いているように、母数を「分母」と同じ意味で使っているのは、統計学の本をちゃんと読んでいないな、と思わせるものですので。教科書的な本を読めば、「母数を推定」するといった話は必ず出てきます。母数という言葉自体が出てこないのは、ごく易しい普及書の類くらいでしょうね。
別に教科書を読まなきゃならん、という話でも無いでしょうが、誤りは誤りです。意味が通じるんだから、というのでも無いです。そもそも全然違う意味の用語なので。
ある集団について調べたいが、その集団が大きくて全体を調べ切れなかったり、無限であったりする場合、その一部しか調べる事が出来ない、という情況を考えます。
その時、知りたい集団(母集団)に属する要素の数の事は、「母集団の大きさ(サイズ)」と言い、母集団の性質を調べるべく抽出してきた一部(標本)に属する要素の数を、「標本(サンプル)の大きさ(サイズ)」と言います。