一般論過ぎて / 自分の意見

たわいのない嘘をつき続けるサイトがWebには必要 - 発声練習
▼主張

たわいのない嘘をつき続けるサイトがWebには必要

▼反応

追記3:今回の記事は「たわいない嘘」じゃないでしょ?

▼応答

私はたわいない嘘と思いましたが、そうでないと考える方もいらっしゃるようです。何がたわいないもので、何がそうでないのかは人によって線引きが違いますから、自分がたわいない話でないと思ったら「それはアウトで、ジョークじゃすまない!」と嘘をついた人・サイトを批判すれば良いと思います。嘘も情報発信の一種であるので、嘘によって実害が引き起こされたらそれに伴う責任はとるべきだと思います。

どれがたわいない話でどれが見過ごすことができないデマなのかは
ケースバイケースなので線引きできません。

※一つ目の引用の強調は引用者による。二つ目の引用は、コメント( http://d.hatena.ne.jp/next49/20120515/p2#c1337177444 )より。

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この流れはどうなのでしょう。たわいのない嘘をつき続けるサイトが必要という一般論をタイトルに掲げて主張しておきながら、この話は他愛無いとは言えないのではないか、という疑問を呈されて、それに対して、人それぞれで線引きが違う、ケースバイケース、などと返すのは、では結局どのようなものが「たわいのない」ものなの? となるでしょう。
と言うか、「たわいのない」かどうかがケースバイケースで、具体的にこういうものが対象となる(ならない)、というのを設定出来ないのなら、WEB上では嘘をつき続けるサイトを作るべきでは無い、とはならないのでしょうか? 「たわいのない」ものかどうかが人それぞれで違い、WEBは膨大で様々な属性を持った人間が使えるのであるから、皆が「たわいのない」と思う嘘をつき続けるサイトというのは作れない、となりはしないのでしょうか。

ですが、虚構新聞のように嘘ばかりいう情報発信者がおり、かつ、記事になるのはたわいもない話ばかりであるならば引き続き嘘をつき続けてほしいと思います。理由は、こういうのを信じて「ねぇねぇ、知っている?」と知ったかぶった結果、恥をかくことによって「Webの情報を鵜呑みにしてはいけない」と実感し、その後は「もう少し確認してからにしよう」という姿勢を身に着けるきっかけになるからです。

「たわいもない話ばかりであるならば」という設定を誰がどのようにどんな基準でもって判断するのか、というのはともかく(最初に疑問を呈したので)、後の方の、「きっかけになるから」というのは要するに、「痛い目を見れば行動を変えるきっかけとなる」といった主張なのでしょうか。
そんなものは、引っかかって気をつけようと痛感した側が結果的に考える事であって、きっかけとなる事があるから存在し続けておいて欲しい、というのは、余計なお世話というものでは?
更に、そのような「姿勢を身に着ける」事が出来るのが、どのくらい期待出来るのでしょう。そういった、「合目的的であろう」という主張には、「この程度合目的的であろう」という何らかの量的な根拠なりが示されないと、あまり説得力を持たないのではないでしょうか。で無ければ、「こういう可能性がある」というのはいくらでも言えるし、それを基にして適当に論を組み立ててしまえる。

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ここからは、私がこの話(next49さんのエントリー、では無く、他の人も含めて関連するいくつもの意見)を見ての意見ですが。

今回の虚構新聞の問題は、かなり色々な事が絡み合っている難しいものだと思います。どのような嘘をつくか(ついて構わないか)、嘘である事をどこまで(書き方)、どこに(書く場所)示すか、「ネタにマジレス」された時に、意図的に嘘をついた側はどういう態度を示せば良いのか(私はここを最も注視している)、あの種のサイトに教訓的な役割を認められるのか(リテラシー云々)、認められるとして、それを、嘘をつく側や、それをよく知っている側が声高に主張する筋合いがあるのか(痛い目見たけど勉強になったでしょ? みたいな余計なお世話が一体どこまで、不特定多数の関わるWEB上で認められるのか)、等々。易々と結論を出せるようなものでは無いし、結論を急いでもしょうが無い所がある。それに、一々意見が違う者同士で罵り合っても実りあるとは思えないので、本当に相互理解に至りたい、落とし所を見つけたい、何か論理的・社会的に納得出来るものを探りたい、と考えるのならば、丁寧に議論を進めていくべきでしょう。

それから、嘘をついた事に憤った人をおちょくったり、巫山戯た態度をとったりする事を、比較的好意的に捉えるのを見かけますが、これは好ましいものでは無いと思っています。

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※「たわいない」の辞書的な意味を一応示しておきます(たわいない【たわい無い】の意味 - 国語辞書 - goo辞書)。