関係把握
「携帯電話の写真撮影でトラブル、25歳男性死亡」 News i - TBSの動画ニュースサイト
関係者が4人いて、それぞれの人物を指す語全てに「男」が入っているため(男性/男)、ぱっと見、現象が把握しにくい。それから、「男性2人」「2人の男性」が、この文脈限定で、「居酒屋から出てきた2人」という意味を付与されている。それがすぐに共有出来ないから、「2人ってどの2人?」となる。
また、この事件は、「1人が2人に対し暴行を加えた」というものだが、「2対1なのだから、2人組の方が有利であろう」という先入観があって、それが正確な読みを困難にしているのかも知れない。
それぞれにユニークな記号を与えて、
- 居酒屋から出てきた○・×と、軽自動車に乗っていた△が口論になった。
- その様子を□が携帯電話で撮影した。
- 今度は、○・×と□が口論となった。
- □が○・×に暴行を加え、財布を奪って逃げた。
- ○・×の2人は病院に運ばれたが、○が死亡した。
- □は現在も逃走中である。
このようにでも表現すればまだ解るだろうけれど、音声を文字に起こしたものだから、そうする訳にもいかないか。
音声を聞くと、それほど解りにくくも無い気がする。「だんせい」「おとこ」で弁別される、という、文字情報と音声情報との違いからだろうか(「おとこ」は1人しかいない)。
音声を聞くとそうでも無いけど、そのまま文字にすると把握出来なくなる、て事はしばしばある。
この場合は、容疑者を「男」と表現するという慣習についての知識等も関連してくるのだろうか。そういうのを知っていれば、読んですぐに把握出来たかも知れない。