<日韓世論調査>相手にマイナス印象 韓国77%日本37% (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
特定の国に対してどのような印象を持っているか、といった調査は極めてデリケートな問題であるから、その調査はどのように行われたのか、を吟味しておくのは重要だと考える。
調査を行ったNPOのWEBページを示す⇒第1回日韓共同世論調査 日韓世論比較分析結果 | 世界とつながる言論 | 特定非営利活動法人 言論NPO
調査において重要と思われる部分の情報を、表形式で示す。
日本 | 韓国 | |||
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標本抽出の方法 | 不明 | 不明 | ||
調査対象者数 | 不明 | 不明 | ||
有効回答数(得られた標本の大きさ*1) | 1000 | 1004 | ||
有効回答割合 | 不明 | 不明 | ||
調査方法 | 留置法 | 面接法 | ||
調査協力機関 | 世論総合研究所 | Hankookリサーチ | ||
検定や推定による統計学的評価の有無 | 不明 | 不明 |
念頭に置くべき事。
- 調査しようとした人数が不明
- 調査出来た人/調査しようとした人 という割合(回収率 等と言う)が解らない。そもそも答えなかった人がどのくらいいたか、は重要である。
- 日本と韓国で調査方法が異なっている
- 調査方法によって、回収割合や回答の仕方等は異なり、偏り方も違ってくる可能性を考えておく。
- 割合をそのまま比較している
- 本調査は標本調査であるから、得られた標本における割合は、知りたい対象全体(母集団)における割合をそのまま反映しているとは言えない。それ(調査で得られた数値)をどのくらい当てはめて良いかを考えるために、上で書いた偏り(母集団を代表するような標本が得られたか)や精度(誤差の幅はどのくらいか)を評価する必要がある。たとえば、
韓国人の8割近くが
という文は、標本に属する韓国人の8割を示している事は意識しなければならない。 - 標本の抽出の仕方が不明
- 標本の抽出の仕方は、統計的な検討を行う際に最重要の条件である。どのようにランダムさが確保されているかによって、どのように解析して良いかが変わる。それが確保されていなければ、統計解析を行なってもあまり意味は無い場合がある。※ランダムさが確保されていないであろう、と言っているのでは無く、最重要の情報なのだから、まとめのページに必ず載せておくべき、という事。
*1:リンク先の標本数は誤りである