面倒な用語たち

始集合、始域、終集合、終域、定義域、値域、像、などの用語が紛らわしすぎるだろう。しかも終集合と値域を同義で使う流儀もあるし、像は要素と集合両方を指し得るし……などとぼんやり考える流れで、値域を値集合にしたらバリューセットになってそれだとマックだな、と思い至った次第(何回目か判らないけど)。

というか、なんでこういう用語体系で平気なんですか?整理したくならないんですか?

他にどんなのがありそうですかね。要素は入力と出力として、定義域と値域は、全入集合と全出集合とか? 入力を員としたら、定義域は全員集合になってドリフだな…。逆像が結構難しいですね。齎出集合とかどうか。終集合はどうしましょうか。一番厄介かも。

蛇足

ja.wikipedia.org

過剰診断(かじょうしんだん、英:Overdiagnosis)は、生涯にわたり何の害も及ぼさない、治療の必要のなかった病変を見つけて、治療を要するものと診断してしまうことである

↑この説明文における、

治療を要するものと診断

↑ここの部分は不必要です。もっと言えば、つけるべきではありません。

余剰発見は、自然経過では症状を呈さない疾病を、その疾病であると診断をつける(発見する)事を指す、とシンプルに定義すべきでしょう。治療を要するものなる意味合いを入れると、たとえば、

疾病を無症状で発見したが、それが治療を要するものか不明であるから経過観察をおこなう

という例を除外してしまいます。特に甲状腺がん前立腺がんでは、そのような方法、すなわちアクティブサーベイランス(積極的経過観察療法)によるアプローチが検診のプロセスにおいて極めて重要です。また、良性腫瘍などでも経過観察はしばしばおこなわれますが、それが症状を一生発現しないのであれば、定義上は余剰発見にあたります。がんであれば、いずれ治療が要るかも知れないが今はまだ、のような、将来の要治療を見越した経過観察が想定される場合もあるでしょうが、のう胞や血管腫などでは、長期間の経過観察自体がおこなわれない事もあります。

いま言及したようなケースが、検診の流れにおいて極々まれなのであれば、先の引用箇所は、あくまで特徴を示したもので定義の表現とはまた別である、と主張できるかも知れませんが、一般的な検診の議論や福島での甲状腺がん検診における議論を見ても解るように、アクティブサーベイランスを提案される症例はそれほど稀ではありませんし、良性腫瘍では言わずもがなですので、やはりつけるべきでは無いと考えます。また、乳がんにおいても、非浸潤性乳管癌(DCIS)のアクティブサーベイランスを検討する臨床研究がおこなわれています(LORIS trialやLORD trial ※研究の性質上、評価や検討が難しいものです)。

※福島の場合は、

  • 厳密には確定診断は手術後におこなわれる
  • プロセス上は、アクティブサーベイランス適応の症例は発見しないようつとめている

事に注意する必要があります。

www.ene100.jp

手術を行っていない残りの40人の方の多くも手術する予定ですが、甲状腺がんは非常にゆっくり育つため、慌てて手術しないで、学校の休みなどの都合に合わせて手術をする人が多いのです。ただ、中には本人や両親の同意の上、手術をしないで経過観察している方も何人かいます。

www.jstage.jst.go.jp

その結果発見治療された甲状腺癌は,スクリーニング効果からハイリスクは少なく,かつ非手術的経過観察の対象となる様な被胞型乳頭がんは認められず,微小癌症例でも全例浸潤型でリンパ節転移や甲状腺被膜外浸潤を伴っていた。

↑これは、アクティブサーベイランス対象になるような症例を多く発見せずに済んだ事の強調でもあります。鈴木氏は、アクティブサーベイランス適応かどうかで余剰発見か否かをかなりはっきり分けられると認識しているので、そう強調しているのでしょう。

www.nikkei.com

残る9人は腫瘍が10ミリ以下で転移などはなかったが、7人は「腫瘍が気管に近接しているなど、手術は妥当だった」。2人は経過観察でもよいと判断されたが、本人や家族の意向で手術した。

↑このように、経過観察を提案されたが手術した症例もあります。余剰発見からの過剰処置を起こしたのではないか、と批判を受ける部分でもあります。長期経過観察と即時手術を提案されて、心理的に社会的にどちらを選択しやすいか、という問題ですね。