2016-01-01から1年間の記事一覧

過剰診断・スクリーニング効果・前倒し

この種の議論は、まず用語の指し示す意味内容について了解を取っておかないと、全く噛み合わないものとなる虞があります。 整理しておきましょう。整理する際に有効なのは、専門用語を使わずに概念的な理解を優先する事です。 まず、興味を持った特定の病気…

【メモ】コメントログ

masaruoba.hatenablog.com コメントを投稿しましたが、承認制なので、メモ的に。 ↓ここから お早うございます。 ▼ 引 用 ▼ それを見かねてか、厚労省は以下のような見解を示しました (一部抜粋)。 池田氏に対し、混乱を招いたことについて猛省を求める。 ▲ …

歴史修正主義関連と、穴を塞ぐ事

これまで私は、歴史修正主義というものに関して一切触れてこなかったのですが、先日、少しばかり、関連の議論において、はてなブックマークで発言をおこないました。 私が歴史修正主義などについて何も言ってこなかったのは、単純に、関心も知識も無いからだ…

Excelの統計関数の説明

何となく、Excel 2013 の統計関数である VAR.P 関数を見てたら、その説明(2007 以前の VARP 関数も同じ)に、 引数を母集団全体と見なし、母集団の分散(標本分散)を返します。論理値、および文字列は無視されます。 と出てきて、こりゃあんまりではないか…

ホメオパシーの問題とイケダハヤトさんの問題

先日書いた記事で、プロブロガーのイケダハヤトさんが、ホメオパシーレメディに効果があるかのように記事で紹介なさった、という事を採り上げました。 interdisciplinary.hateblo.jp この、イケダハヤトさん周りの議論関連で、バズフィード・ジャパンに記事…

イケダハヤトさんのホメオパシー紹介記事について

プロブロガーのイケダハヤトさんが、次のような記事を上げておられました。 www.ikedahayato.com これは、虫刺されや蕁麻疹などが、ホメオパシーで治るらしい、と紹介している記事です。イケダハヤトさんは自ら試してはおられないようですが、twitter上のつ…

「任意」の言い換え

例: 任意の x について P(x) は真である 言い換え1: あらゆる x について P(x) は真である 言い換え2: x について、P(x) は漏れ無く真である 余談 ∃x P(x) は、 x のどれかは P(x) を真にする

メモ:余剰発見(過剰診断)について

ウェルチとブラックの論文(http://jnci.oxfordjournals.org/content/102/9/605.abstract)を参照してメモ それぞれの がんにおける余剰発見の各論は省略 余剰発見とは、症状や死亡を引き起こさない病気を発見する事を指す用語である 余剰発見は、がんが進行…

過剰診断の言い換え2

最近は、過剰診断を、余剰発見と言い換えています。 これは、過剰診断の概念を、誤診や、余計な箇所を治療する、というような意味に誤解する例を見る事があるため、です。 がん検診においては、過剰診断というのは、将来、それを原因とした有害な帰結に至ら…

kinza不具合?

現象 kinza のバージョン 3.4.0 において、特定のマウスジェスチャーをおこなうとブラウザが落ちる ジェスチャー割り当て 「タブを復元する」 右押しながら左 「このタブを閉じて右のタブを選択」 ↓→ 現象詳細 上記割り当てにおいて、タブを復元させた直後に…

アルミテープの効果

某所で某氏が仰っているように、帯電がどうとか、そういうデータでは無くて、直進安定性や回頭性といったそのものに効果があるか、という事が示されなければならないのでござる。 もし、それらをきちんと確かめられるような、標準化された指標や計測装置がま…

発見力と延命効果

過剰診断と検診効果、との混同 過剰診断の話と、検診による延命や救命の作用、とを区別出来なかったり混同したりする理由として、病気を発見する作用と早く見つける事そのものによるメリットとが明確に分けられていないから、というのが挙げられるように思わ…

過剰診断の言い換え

過剰診断という言葉については、それを、誤診や誤陽性と混同する人も、ちらほら見かけます。誤解を招きやすい表現なのでは、という意見もあり、確かにそうなのかも知れません。 そこで私は、言い換えとして、余剰診断なんかどうかな、と考えたりしました。

過剰診断の言い換え

疑似科学とニセ科学

以前から言っているように、私は、 狭義のニセ科学が疑似科学である とした方が、整理しやすいと思っています。逆では無いですよ。書き間違えではありません。 賛同された事は無いですが。

なぜ致命割合ではいけないか――過剰診断バイアス

前のエントリー検診の効果と過剰診断 - Interdisciplinaryでは、検診の効果を確かめるために、死亡割合を評価する、という事を紹介した。 確率的操作によって同質にした2群について、着目した疾病が原因で死ぬ人の割合が同じくなるはずが、検診をおこなった…

検診の効果と過剰診断

まず、観察対象を、確率的に2群に分け(クジ引きなどを使って、各個人がどちらの群に割り当てられるかが、なるだけ同じくなるようにする)、それぞれの群が同じ性質を持つようにする。 この種の文脈では、同じといった場合、確率的な部分が絡んでくるが故に…

テスト

ちょっとテスト Androidからアップ Google日本語入力の辞書は、Googleドライブにファイルをアップしてインポート キーボード上での半角全角、かなカナ切り替えが不明 Androidでキーボードはほとんど使わないので、勝手が……。

検診(スクリーニング)に対する先入見と、医薬品のアナロジー

福島県における甲状腺がん検診を縮小すべきで無い、と主張する人は、 検診も、ある効果を期待しておこなわれる医療介入行為である という認識が抜けているのではないか、と考えています。 検診の目的は、早期発見する事そのもの、ではありません。早期発見に…

スクリーニング効果と過剰診断と検診の有用さ

用語と概念の整理 スクリーニング、つまり検診*1によって、症状が出現する前に病気を発見する事を、スクリーニング効果と呼ぶ場合があります。 将来、それが原因の症状が出たり、その病気で死亡しないにも拘らず、当該の病気であると診断する事を、過剰診断…

過剰診断が無いが検診は無効、である場合

こういうのは、ある程度極端な例を考えると見えてきます。 特定の がんは、罹れば、ほぼ全ての例で進行が速く症状が発現し、その がん が原因で死亡する、とします。 しかも、その がん には、救命や延命が可能な治療法が全く存在しない、と考えましょう。 …

数学の、よく解らない言葉達

数学において、日常語でも用いられるが故に、数学上の用法が掴みにくく、しかも、それをちゃんと解っていないと学習に差し支えるような、そんな言葉達。 任意 高々 一般に または ならば

標本空間の要素 =「根元事象」?3

統計と確率の基礎作者: 服部哲弥出版社/メーカー: 学術図書出版社発売日: 2006/11/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見る この本に、次のように書いてありました(P7・8 強調は原文)。 ここで,確率の定義されている…

区間

区間の表現の仕方で、端点が区間に属する場合を閉区間と言い、で表す。 端点が区間に属さない場合を開区間と言い、で表す。 とこれが、数学の表現の仕方です。けれど、私にとっては、いかにも直観的では無いのです。 と言うのは、端点が属すか属さないか、つ…

言い換え案

定義域に着目 複出 要素から複数出る 非複出 要素から1本のみ出る 悉皆出 全ての要素から出る 非悉皆出 出ない要素がある 関数 悉皆非複出 終域に着目 複着 要素に複数入る 非複着 要素に1本のみ入る 悉皆着 全ての要素に入る 非悉皆着 何も入らない要素があ…

プレゼント

関数 1人につき1種類しか当たらない全プレ。当たらない人がいてはいけない。 以下、これが前提 単射 1種類の商品は1人にしか当たらない。同じ商品が違う人には当たらない。 全射 全種類の商品が誰かに当たる。当たらない商品があってはいけない。 全単射 全…

自動販売機

自動販売機 1から10までの整数の番号が書かれた、10個のボタンがある。 何種類かのジュースがある。必ずしも、ボタンの数とジュースの種類の数は同じでは無い。 ボタンとジュースは、何らかの機構で繋がっていて、いずれかのボタンを押せば、取り出し口にジ…

開区間

(2, 5) より、 )2, 5( の方が直観(直感)に合う気がする。 あるいは、 2) (5として、半開区間は2) 5]。間に線を入れるとか。 赤攝也氏の集合論の本だったかで、 ]2, 5[ 確かこうなっていて(うろ覚え)、これは良いな、と思った。後、赤氏の本では、「∈:属…

【メモ】値域その他

集合 から集合 への関数 がある時、集合 の事を何と呼ぶか。 値域と呼ぶ場合があるが、その際には、 に属する要素の像の集合 を何と呼ぶか、という問題がある。 も も値域と呼び得るのでややこしい。※ は の部分集合なので、区別する必要がある リプシュッツ…

母数考2

取り急ぎ あのひと、私が「分母の数」のことを「母数」と言ったら、どんな顔するだろう? - Tarotanのブログ こちらの記事によれば、 さらに話はややこしいです。「母数」は、「分母の数」という意味で使われることもあります。この用法の歴史はさらに古いで…