ポパー
『批判と挑戦』において、「ポパーへの誤解」について非常に詳しく説明されている。
もしこれらの大部分が妥当であるとして(少なくとも、ポパー自身の記述をひいている部分は信用出来るだろう)、本当に数十年間もポパーに対する誤解が広まってきたのだとすれば、これは「相当なこと」であると言える。
この本に関しては、以前twitterで、ポパーの思想もホリスティックであったらしい、と紹介をした所、伊勢田さんにアドバイスを受けたことがある。
https://twitter.com/#!/tiseda/status/8495958597
余談であるけれども、この本、ポパーを擁護しようという気持ちが前面に押し出されすぎていて、そこの所は少々鼻につく。いやもちろん、重要な論者の思想や主張が長年にわたって誤解されてきた(と著者は言っている)のだから、怒りや呆れを文面に反映させることはあるだろうし、その感情は分かるのだが、論者への思い入れが特になく、ただ「正確な知識を仕入れたい」と思う者にとっては、その雰囲気に少し引いてしまったのであった。