メモ
整理されていないのでこちらにまとめとく所存。
うさぎ林檎さんやzororiさんあたりには興味を持って読んで頂けるかも、などと思ったので。プラセボ関連。
※リンク先の意見に賛同している、という前提はないのでご注意
※正直言って、あの議論について、医療従事者とそれ以外の見解が二分して対立している、と見る向きもあって、極めて不本意。また、現場を知らない人の意見は現実を知らないから弱い(理想論に過ぎる、多様さを理解していない、など)、という風な見方が出てくると、議論は不毛になる。
▼審議のポイント | eラーニング|福岡臨床研究倫理審査委員会ネットワーク RecNet Fukuoka
臨床試験に関する倫理的なあれこれ。プラセボについても色々。
▼CIOMS倫理指針|法令・綱領・指針|福岡臨床研究倫理審査委員会ネットワーク RecNet Fukuoka
CIOMS倫理指針の、プラセボ使用に関する部分。
▼ヘルシンキ宣言|法令・綱領・指針|福岡臨床研究倫理審査委員会ネットワーク RecNet Fukuoka
ヘルシンキ宣言。プラセボに関しては32
▼新生児ランダム化比較試験におけるプラセボのあり方に関する研究(PDF)
新生児臨床研究に際してのプラセボ使用に関するもの。
▼ヘルシンキ宣言2000年エジンバラ修正版がプラセボ対照試験に与えた影(PDF)
□アメリカの研究に関する記事□ Prescribing “placebo treatments”: results of national survey of US internists and rheumatologists -- Tilburt et al. 337 -- bmj.com
▼” プラセボの使用実態(米国研究) | アポネットR研究会・最近の話題
▼50% of Doctors Prescribe Placebos
▼プラセボ薬を用いた治療の実態:米国の内科医とリウマチ専門医の全国調査結果から
プラセボの利用実態と、それに関する倫理的な部分についての調査なので、興味深い。メールでの調査なので、割合を安易に敷衍出来ないけれども、それらを踏まえて見れば、データは参考になる。
□がんの疼痛緩和とプラセボ使用□
▼特集 癌と痛み : アレディア ノバルティス ファーマ株式会社
がんの痛みや緩和ケアに関して。プラセボ使用についても言及。
▼偽薬、説明せず使用も 痛みや不眠に、全国調査 医療新世紀 - 47NEWS(よんななニュース)
日常の治療でも、暗示的な「プラセボ効果」での症状改善を期待して使われ、事前の説明がないケースもあるとする全国調査の結果
一般の看護師への意識調査では「効くのであれば倫理には反しない」という声の一方、「薬の名前が分かるものを見せてくれと言われた」経験のある人や、「患者に事実が伏せられ葛藤(かっとう)を感じる」という人もいた。
調査した小松教授曰く、
「現在はインフォームドコンセント(十分な説明と同意)が基本。患者に、この薬はプラセボとは言えないだろうが、使うこともあり得るという事前説明は必要ではないか」と話す。
国立がんセンター中央病院、緩和医療科の的場氏曰く、
がんの痛みに対し、以前はモルヒネは少量しか使わず、患者が繰り返し痛みを訴えると「痛み止めの薬」と言ってプラセボが使われていた。だが世界保健機関(WHO)が1986年、モルヒネ使用を含む治療法を公表。的場医長は「この方法により80〜90%で痛みを緩和できる。適切な薬の使い方が必要だ」と指摘する。
順天堂大、麻酔科学・ペインクリニック講座の井関雅子氏曰く、
「痛みに対してプラセボ効果があるのは事実。だが患者に断らないで使うと、信頼関係が損なわれるため治療が成り立たなくなる。痛みの機序は複雑で、薬などでもなかなか治らない人もいる。その状況を説明し、心のサポートをする方が重要だ」。
疼痛緩和の専門家は、プラセボ使用に関しては厳しい見方のよう。
※沼津市立病院薬剤部、真野徹氏による『癌疼痛および終末期の諸症状に対する緩和医療の処方』【第二章 疼痛管理の基本原則】なども参照のこと
□プラセボ反応のメカニズムに関して□
▼プラセボ反応の薬理学的考察とその看護、医療への応用
アブストラクトが簡潔な説明になっている。
▼プラセボ効果(PDF)
参考文献4でも疼痛治療に関するプラセボ利用は無知ゆえの悲劇と痛烈に批判している。高度先進医療期間でもプラセボ利用の誤りがあることを指摘し、生食の注射、プラセボ座薬、指ズポなどは倫理的にも許されない恥じるべき行為としている。プラセボは薬理学的効果判定(つまり、臨床ではなく研究)でのみ使うことができるとしている。
とある。指ズポとは、座薬を入れると称して指を挿入するやり方。ズポは座薬の略称だそう。
▼プラセボ治療の新たな可能性、そして新たな倫理的ジレンマ
加茂整形外科。トリガーポイントブロックの方法を主張する方。特に痛みの科学についてよく論じている。プラセボ反応のメカニズムに関するものなど紹介。
▼シリーズ
- 『シリーズ治験』:プラセボ効果のメカニズム(第1回) - 幻想第一
- 『シリーズ治験』:プラセボ効果のメカニズム(第2回) - 幻想第一
- 『シリーズ治験』:プラセボ効果のメカニズム(第3回) - 幻想第一
- 『シリーズ治験』:プラセボ効果のメカニズム(第4回) - 幻想第一
ちょちょんまげさんが紹介していたシリーズ。プラセボ反応のメカニズムに関する研究の概観が簡潔明瞭に示されており、極めて有用なテキスト。
□その他□
▼Surprising number of doctors prescribe placebos
プラセボ利用実態の調査
▼ホメオパシーはカウンセリングとして許容されるか? - Not so open-minded that our brains drop out.
これはホメオパシーにも関連。レメディが偽薬であるのを判っていて使う(非特異的効果部分を期待する)、という意見についてMochimasaさんの考察。
▼カルテ開示とプラセボ
kikulogにも貼ったもの。現場におけるプラセボ使用の一形態。
▼“関係ないヨ”と思ってない?医療倫理のはなし(1)
医療倫理一般の問題に絡めて、プラセボ使用のケースについて。