習慣と物言い

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化学ばけがくと言った人に対し、コメント欄でかがくだろうと突っ込まれた、という話。

以前にこのブログで書いたと思うのですが、関連しそうな話があるので、改めて紹介します。

若い頃、図書館で本を借りました。小説だったかな。それを開いて見ると、

アタッシュケース

と書かれている所が何箇所もあったのですが、そのの部分が、全部修正液が塗られた上に手書きされたものだったのです。 どういう事かと言うと、実はその本では、

アタッシェケース

と印字されていたのでした。つまり、それを読んだ人が、誤字だと思って修正したのです。裏から透けたのか、修正していない箇所があったのか、どう気づいたかは憶えていないですが、ともかくそういう話でした。

この場合、何箇所も同じように修正してあったから、何箇所もアタッシェケースと書いてあった訳です。であれば、ことごとく表記がそれだったので、

実は別表記もあるのかも知れない

と考えて、辞書を引くなりすれば良かったはずなのです。

dictionary.goo.ne.jp

アタッシェ‐ケース【attaché case】 の解説 小さくて薄いトランク型の書類かばん。アタッシュケース

今回の話もそれと一緒で、自分が知っているのと違う読みをされたら、出来れば、

自分のほうが間違っている(他の読みかたがある)

可能性に思いを馳せて、検索なりしたほうが良いですね。検索はすぐ出来ますし。

特に、語の読みにはかなりバリエーションがありますし、時代によってスタンダードが変容するので、結構難しいものです。こんな風に言っていますが、私だって未だに、いやその読み(や表記)は違うだろう、と思って、結構時間が経ってから改めて調べる、なんて事もあります。すぐ指摘しなくて良かった、と冷や汗をかいたり。

ここまでは、なんか違うな、と思ったら調べる習慣をつけましょう、という話です。

もうひとつは、物言いの問題。間違っていると思ったからといって、それをすぐコメント欄に書くような行為に繋げるかどうか。いまのケースは、VTuberの配信でのチャットの話ですね。配信者とユーザー(視聴者という意味)との関係性などで、フランクさとかが決まってくるのでしょう。そういうのが共有されていなければ、草はやして間違いを指摘する(と思っている)コメントなんて、めちゃくちゃ失礼な物言いに映る訳です。でも内側ではそうでも無い場合もあるかも知れません。ユーザーの年齢層などもあるでしょうけれど。YouTubeやAbemaなど、好き勝手言っていますね。私はあまり慣れないので、ほとんど読まないですが(でもニコニコのコメントは見る。なんでだろう)。

この話題で教養がどうとか言っている人がいましたが、そういう大げさな話でも無いと思います。いや、そういう習慣を身に着けたり物言いに気をつけたりするのも教養である、と返されたら、そういう見かたもあるかも知れませんね、とはなるでしょうけれど。

私はばけがく読みを、たぶん小学生くらいの頃に知りましたが、日常会話で何となく出てきて知った、くらいの事ですからね。どこかで改めて習ったようなものでもありません。知らなくてもしょうが無いし、別に困りもしないでしょう。そういうものです。

あ、そうそう。

図書館で借りた本を修正液で修正するってのは、語の読みかたを知っているかとかそういう以前の行為ですね。そういう事は止めましょう。