検査性能を直感的に把握する

定期的に紹介していますが、線虫による検査が話題になっていたりするので、再び紹介。

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基本は2かける2の分割表で描けるので、まずこれをビジュアルで把握するのが大事です。尤度比の概念などは後で良いです。線の位置と、色の部分の面積の比較を頭の中で描けるように、何度も何度も想像します。

よく言われますが、検査性能でとても重要なのは、適中度です。保有割合に強く依存しますが、それを念頭におけば、一般集団対象のがん検査において、陽性適中度がそれほど高くなりようが無いのが解ります。そこを押さえておくと、一般的な診断学の解説風な事をして、陽性適中度が数十パーセントくらいでも低いとみなしてがん検査にまで敷衍する事が、いかに的を外しているかが認識出来ます。検査前の保有割合より検査後の保有割合を高くするのが重要なのであって、60%くらいのは低い、のように言えるものではありませんので。

このシミュレーター、私が知る限りでは、検査性能について、最も良くビジュアル的に把握出来るものだと思います。と言うか、無いから作った訳ですが。